OpenAI は 2026年2月13日、GPT-5.2 Pro が理論物理学における新しい発見に貢献したことを発表しました。arXiv で公開された論文「Single-minus gluon tree amplitudes are nonzero」では、原子核内部で働く力を伝える粒子「グルーオン」の振る舞いに関する画期的な結果が示されています。
研究対象となったのは、素粒子がぶつかり合うときの振る舞いです。従来、特定の条件下では「計算結果がゼロになる」というのが物理学の教科書的な常識でした。しかし研究チームは、粒子の運動量が特殊な配置をとる「半共線レジーム」という領域では、実際には計算結果がゼロにならないことを発見しました。これは従来の理解が不完全だったことを示す発見です。
GPT-5.2 Pro は人間の研究者が計算した複雑な式を大幅に簡素化し、そこから隠れたパターンを発見。すべての粒子数に対して有効な一般式を予想しました。さらに、段階的な推論プロセスを組み込んだ GPT-5.2 が約12時間かけて独立に検証を行い、この式の形式的証明を生成しました。
論文の著者には、かつてアインシュタインも在籍した名門研究機関 「プリンストン高等研究所」の Alfredo Guevara 氏、ハーバード大 の Andrew Strominger 氏、OpenAI 代表の Kevin Weil 氏らが名を連ねています。同研究所の Nima Arkani-Hamed 教授は「驚くほどシンプルな表現を見ることができて興奮している」とコメントしています。
この研究は、AI が仮説提案から数学的証明まで行い、人間の専門家と協働する新しい科学研究のモデルを示しています。OpenAI はコミュニティからのフィードバックを歓迎しており、学術誌への投稿も進行中です。
