OpenAI が ChatGPT への広告配信を開始、無料・低価格プランが対象

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OpenAI は 2026 年 2 月 9 日、ChatGPT で広告配信のテストを正式に開始しました。対象は米国内の無料プランと月額 8 ドル(約 1,200 円)の Go プラン利用者で、Plus 以上の有料プランでは広告は表示されません。

広告は ChatGPT の回答下部にスポンサード表示として明示され、通常の回答とは視覚的に区別されます。たとえばレシピを検索すると、ミールキットや食料品配達サービスの広告が表示される仕組みです。OpenAI は広告が回答内容に影響を与えないことを明言しており、会話データを広告主と共有せず、集計データのみを提供します。

広告導入の背景には財務上の課題があります。同社の年間経常収益は 2025 年に 200 億ドル(約 3 兆円)を超えた一方、年間支出は 170 億ドル(約 2 兆 5,500 億円)以上に達しています。週間ユーザー数は約 8 億人に上りますが、そのうち 95% が無料で利用しており、サブスクリプション収益だけでは AI インフラの維持が難しい状況です。

Evercore ISI のアナリスト Mark Mahaney 氏は、OpenAI が 2026 年までに数十億ドル、2030 年までに 250 億ドル(約 3 兆 7,500 億円)の広告収益を達成する可能性があると予測しています。ただし同社は長期的に広告を収益の半分未満に抑え、補完的な収益源として位置付ける方針を示しています。

一方、競合の Anthropic はスーパーボウルで「Claude には広告が出ない」と訴える広告を放送しました。これに対し OpenAI の CEO である Sam Altman 氏は、Anthropic が高価格な有料プランのみを提供している点を指摘し、同社の広告を不誠実だと批判しました。AI 業界における収益化戦略の違いが鮮明になっています。