OpenAIは最近、「12 Days of OpenAI」と呼ばれる12日間のイベントの5日目に、ChatGPTをAppleのAI機能「Apple Intelligence」に統合することを正式に発表しました。この統合により、iOS 18.2、iPadOS 18.2、macOS Sequoia 15.2の最新アップデートを適用したAppleデバイスで、Siriを通じてChatGPTの高度なAI機能を利用できるようになります。
主な機能としては、SiriとChatGPTの連携強化により、Siriがより複雑な質問やタスクに対応可能となったことが挙げられます。これによりSiriは単なる音声アシスタントから、文章作成やタスク管理、データ分析などを行える高度なAIツールへと進化しました。
利用方法は、デバイスの「設定」から「Apple Intelligence」を有効化するだけで、ChatGPTアカウントがなくてもオプトイン方式で機能を利用できます。Appleはこの統合において、プライバシー保護を重視しており、ユーザーのデータが保存されたりトレーニングに使用されたりするリスクは排除しています。
現時点では英語のみ対応していますが、2024年中に日本語を含む複数の言語がサポートされる予定です。この統合は6月のAppleのWWDCにて発表されていたものの一部で、特にSiriを高度化することはAppleにとって戦略的に重要な動きとして注目されていました。今までAIに触れてこなかったユーザーも自然に使用することができるようになるため、ますますAIが日常生活に浸透することが期待されています。
希望的な観測ですが、AppleとOpenAIの連携により、AIを使用するユーザーが急激に増加し、利便性を知ったユーザー(アーリーマジョリティ〜レイトマジョリティ)が有料のAIサービスへと移行するようになれば、今後ますますAIスタートアップにとっては面白いビジネス環境が整ってくるのかもしれません。