中国の AI スタートアップ Moonshot AI は 2026 年 10 月 23 日、新モデル「 Kimi K3.1 Pro 」を発表しました。プログラムのコーディングや金融業務のような、複雑な実務タスクを自律的にこなすことを主な用途として想定しており、 Kimi アプリや Kimi Work 、 Kimi Code 、 Kimi API を通じてリリース当日から利用できます。
モデルの内部構造は前世代の Kimi K3 を踏襲しつつ、追加のトレーニングによって全体的な精度を引き上げた改良版です。処理できるテキストの量は一度に最大 100 万トークンと非常に大きく、文章だけでなく画像の入力にも対応しています。
性能面では、 Moonshot が公表した複数のベンチマークで OpenAI や Anthropic の最先端モデルと互角以上の結果を示しました。専門知識を問う難問テスト「 Humanity’s Last Exam 」では 70.0% を獲得し、 Claude Opus 5.5 の 67.7% や GPT-6 Astra の 57.2% を上回っています。独立評価機関 Artificial Analysis による総合スコアは Opus 5.5 にわずかに及ばず、実際のコーディング作業を評価する外部ベンチマークでは 11 モデル中 6 位という結果も出ています。
ビジネス利用で気になる「誤情報の生成(ハルシネーション)」については、金融分野における重大な誤りの発生率が前世代の 23.4% から 8.3% へと大幅に低下しました。金融モデリングや金融リサーチの精度も向上しており、実務での信頼性が高まっているとしています。
コスト面でも大きな改善があります。 API の利用料金は入力 100 万トークンあたり $2 (約 300 円)、出力 100 万トークンあたり $10 (約 1,500 円)で、前モデルと比べて約 3 分の 1 まで引き下げられました。 Moonshot は、同等の性能を持つ GPT-6 Astra と比較した場合、実際の業務コストで約 5 分の 1 に抑えられると説明しています。
モデルの重みデータは 2026 年 11 月 4 日までに一般公開される予定です。利用条件については発表時点で詳細が示されていないため、公開時に確認が必要です。現時点では Kimi API や OpenRouter 経由での利用が可能です。
