投稿者: マイクロソフトとConstellation Energyが、1979年にアメリカで最悪の原子力事故が起きたスリーマイル島原子力発電所の1号機を再稼働させる契約を結びました。この20年間の電力購入契約は、マイクロソフトのデータセンターやAI関連施設にクリーンな電力を供給し、同社が2030年までに掲げるカーボンニュートラル目標の達成を後押しします。
再稼働後の1号機は、837メガワットの発電能力を持ち、80万世帯以上に電力を供給できる見込みです。また、再稼働により3,400人の直接・間接的な雇用が創出され、ペンシルベニア州の経済に160億ドルの貢献が期待されています。
スリーマイル島原子力発電所は、1979年の事故後、1号機は事故とは無関係でしたが、2019年に経済的な理由で閉鎖されました。しかし、近年、AIやデータセンターの電力需要が急増し、原子力発電への注目が高まっています。データセンターは大量の電力を必要とするため、原子力発電が再び脚光を浴びているのです。
ただし、再稼働には米国原子力規制委員会（NRC）の承認が必要で、設備の更新にも16億ドルの投資が必要です。2028年の運転再開を目指し、今後の手続きが進められる予定です。
データセンターの電力需要が急増する中で、どのように電力を確保していくのか。現在、原子力がその唯一の答えとなりそうで、感情的には複雑な思いもありますが、福島以降途絶えていた原子力発電への投資が再度加速しています。