マイクロソフトは、企業向けAIツール「Copilot」と業務管理システム「Dynamics 365」に、新しい自律型AIエージェント機能を追加すると発表しました。この機能は2024年11月から使えるようになります。
今回の新しい機能で注目すべき点は、「Copilot Studio」というツールを使って、会社が独自のAIエージェントを作ったり管理したりできるようになることです。このツールでは、マイクロソフトの様々なデータを使って、ITヘルプデスクや新しい従業員の受け入れ、営業のサポートなど、様々な業務に対応したエージェントを作ることができます。
また、Dynamics 365には、すぐに使える10種類のAIエージェントが用意されます。例えば、営業の優先順位を決める「Sales Qualification Agent」や、仕入れ先とのやり取りをスムーズにする「Supplier Communications Agent」などがあり、営業、サービス、財務、サプライチェーン管理など、幅広い業務で役立ちます。
すでにこの機能を導入した企業からは、良い結果が報告されています。例えば、McKinsey & Companyでは、新しい顧客の受け入れにかかる時間を90%も減らすことができました。また、Pets at Homeでは、利益保護チームの仕事が効率化され、年間で数億円ものコストを削減できました。マイクロソフト社内でも、営業チームの売り上げが9.4%増え、契約率が20%向上するなどの効果が出ています。
これらの新しい機能によって、企業内でAIを使うことがもっと増え、特に繰り返し行う仕事の自動化による効率化が期待されています。一般向けのお披露目は、2024年11月に開催されるMicrosoft Igniteというイベントから始まる予定です。