MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏が、KallawayのYouTubeチャンネルに登場し、40分間のインタビューに応じました。主なテーマはMetaの新しいプラットフォーム「AI Studio」についてでしたが、インタビューではテクノロジーの未来に関する広範な話題も取り上げられています。
AI Studioは、クリエイターや企業が独自のAIチャットボットを作成できるツールです。Instagram、Facebook、WhatsAppなどのMetaのメッセージングサービス上で、AIキャラクターを通じてフォロワーや顧客と対話することができます。現在、アメリカでベータテストが行われており、8月頃の正式リリースを予定しています。
ザッカーバーグ氏は、MetaがAIをどのように取り扱おうとしているかについて自身の考えを述べました。現在は何でもできる大規模な基盤モデルが主流ですが、将来的には特定の目的に特化した専門的なAIが、個々のニーズに応じてカスタマイズされ、さまざまな場面で活躍するようになると考えています。そのため、Metaはクリエイターや企業が自分たちのAIを作成できるようにすることに重点を置いています。
Llama 3など、Metaがリリースする大規模言語モデルがオープンソースである理由も、こうした考え方に基づいているようです。
インタビューでは、Metaのスマートグラスの未来についても言及されました。完全なホログラフィックバージョンのスマートグラスのプロトタイプが間もなく公開される予定で、スタイリッシュな眼鏡でありながら高度なテクノロジーを内蔵しているとのことです。
さらに、ザッカーバーグ氏は、ニューラルリストバンドが重要な技術になると予測しています。これは手の微妙な動きを捉え、脳からの信号を解読して入力デバイスとして機能するものです。
インタビューを通じて、ザッカーバーグ氏のAIに対する考え方が明らかになった点は注目に値します。彼は、AIの未来は単一の大規模基盤モデルが全てを担うのではなく、多様なAIが共存する世界になると考えています。そのために、現在のMetaのように大規模言語モデルをクローズドなものとして独占するのではなく、広く社会に開放するオープンソースアプローチが重要だと述べています。しかし、投資家たちはそのアプローチに共感しつつも、それがどのようにMetaの収益につながるのかに関心を寄せています。ザッカーバーグ氏は今後、そのような投資家の期待にも応える必要があると考えられます。