イタリアでChatGPTが再開、プライバシー規制への対応が評価される

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イタリアで、OpenAI社が開発したAIチャットボット「ChatGPT」の利用が再開されました。イタリアのデータ保護機関であるGaranteは、個人データの収集と使用に関する懸念を理由に、3月に一時的にChatGPTを禁止していました。しかし、その後OpenAIが規制に従うためにいくつかの改善を行い、イタリアでの利用が再び許可されることになりました。

OpenAIが取り組んだ改善点としては、イタリアのユーザーに対して年齢確認ツールを提供すること、プライバシーポリシーやユーザーコンテンツのオプトアウトフォームを目立つようにすること、そしてEUのユーザーに対して、個人データの使用に対する異議申し立てができる新たなフォームを提供すること、などが挙げられます。

Garanteは、OpenAIがこれらの対応を講じたことを評価し、サービスの再開にあたって、今後もEUのデータ保護規制に沿った運用に期待する、としました。

ただし、まだカナダやスペインなど、ChatGPTのトレーニングデータの調査を検討している国も存在していますので、こうした生成型AIサービスに対する否定的・懐疑的な動きは続くと予想されます。しかし、一度世間に認知された技術の進歩は後戻りしないでしょう。生成型のAIツールを開発・展開する企業は、今後も規制に適切に対応しながら、サービスを改善して発展させていくことと思われます。