投稿者: Google は 2025 年 8 月 26 日、 Google Translate に AI による大幅なアップグレードを導入しました。1） 70 以上の言語でリアルタイムの会話翻訳機能と、2）ユーザーのレベルや目的に合わせたインタラクティブな言語学習機能、が新たに追加され、単なる翻訳ツールから「会話も学習もできる AI 言語ツール」へと進化しています。
新機能の目玉となる「 Live translate 」モードでは、アプリ内で音声と画面上での翻訳を同時に表示し、リアルな会話体験を提供します。最新の Gemini AI モデルを活用することで、話者の間のポーズやアクセント、雑音も認識し、騒がしいレストランや空港などの環境でもスムーズに会話できるよう最適化されています。対応言語は日本語、アラビア語、フランス語、ヒンディー語、韓国語、スペイン語、タミル語、タイ語など幅広く 70 以上となっています。
また、新しい言語学習機能では、利用者が自分のスキルレベルや達成目標を設定し、日常会話や旅行場面などのシナリオを選択すると、それに合わせてリスニング・スピーキング練習セッションが提案されます。学習者の進捗も記録され、効果的に会話スキルを向上させることが可能です。現在はベータ版として、1）英語話者向けのスペイン語・フランス語学習、および2）スペイン語・フランス語・ポルトガル語話者向けの英語学習が対象となっています。
この言語学習機能の登場により、 Google Translate は Duolingo のような専用の言語学習アプリと直接競合することになります。ただし、 Google の既存のサービス（検索、マップなど）との連携という優位性を活かし、より実用的な学習体験を提供することで差別化を図っています。
Google は現在、従来の検索や翻訳などのサービスを通じて月間約 1 兆語を翻訳しており、これらの新機能により言語の壁をさらに低減することを目指しています。新機能は Android / iOS 版 Google Translate で米国、メキシコ、インドから順次展開中で、無料で利用できます。