Google と Replit が AI コーディング開発で提携拡大

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Google Cloud とコード生成プラットフォーム Replit は 12 月 4 日、「 vibe coding 」と呼ばれる AI 主導の開発環境を大企業向けに展開するため、複数年にわたる戦略的提携の拡大を発表しました。これにより Replit は、これまで個人開発者が中心だったサービスを、企業向けに本格展開していく動きです。

「 vibe coding 」とは、チャットで要件やアイデアを普通の言葉で伝えると、AI がコードやアプリを自動で作ってくれる開発スタイルのことです。これまでは個人開発者や小規模なスタートアップでの利用が中心でしたが、今回の提携では、社内ツールや業務アプリを素早く作りたい大企業のチーム向けの展開に焦点が当てられています。

提携の内容としては、Google Cloud が Replit の主要なクラウド基盤となり、Cloud Run や Google Kubernetes Engine 、BigQuery といったインフラで Replit を支えます。一方 Replit は、Google の最新 AI モデル( Gemini 3 、Gemini 2.5 Flash / Flash Lite 、画像生成の Imagen 4 など)を自社のプラットフォームに組み込み、コード生成だけでなく、画像なども組み合わせた多様な使い方ができるようにします。

企業向けには、Replit が Google Cloud Marketplace 上で提供され、共同販売の仕組みを通じて Fortune 1000 を含む大企業の開発チームに導入されるよう営業促進をしていきます。企業にとっては、すでに使っている Google Cloud の契約の中で Replit を導入できるため、スムーズに社内展開が可能です。また、エンジニアではない社員も、普通の言葉でアプリ作りに参加できるようになります。

Replit は 2016 年創業のスタートアップで、AI コーディングの普及とともに急成長を遂げており、2026 年末までに年間売上 10 億ドル(約 1560 億円)規模を目指していると報じられています。CEO の Amjad Masad 氏は「 10 億人のソフトウェアクリエイターを生み出す」ことを掲げており、今回の提携で企業向け市場への拡大を一気に加速させる考えです。

Google にとっては、Anthropic の Claude や Cursor といった競合の AI コーディングツールに対抗する手段として、Replit との提携で AI コーディング市場での存在感を高める狙いがあります。Replit はこれまで AWS を主なインフラとして使っていましたが、Google Cloud の AI に特化したインフラと Gemini モデルの統合のしやすさが決め手となり、今回の本格的な移行に至りました。