Google は2024年11月5日、Google マップに Gemini AI を統合した新機能を発表しました。この統合により、従来のナビゲーション体験が大きく変わろうとしています。
最も注目すべきは会話型ナビゲーション機能です。「ルート上の数キロ以内で、お財布に優しい、ビーガン料理があるレストランはある?」といった複雑な質問に AI が答えられるようになります。この機能は今後数週間以内に Android と iOS で利用開始予定です。
また、ランドマークを目印にしたナビゲーション機能も既に米国では提供されています。従来の「500メートル先で右折」という案内に代わり、「タイ料理の サイアム レストランを過ぎて右折」のように具体的な目印を使った案内ができるようになりました。Google は2億5000万件の場所情報と Street View 画像を照らし合わせ、道路から見えるもっとも分かりやすいランドマークを選んでいます。
開発者向けには、Gemini Live API と Places API の Gemini 機能が用意されます。価格は1000プロンプトあたり25ドル(約3750円)からです。開発者はこれらの API を使って、Google マップの持つ場所データとリアルタイムの地理空間データを組み合わせた独自アプリケーションを作ることができます。
この AI 統合によって、Google マップは単なるナビゲーションツールから、一人ひとりに合わせた予測的なガイダンスを提供するプラットフォームへと変わろうとしています。将来的には AR グラスとの連携も見込まれ、ナビゲーション業界全体の変化が進みそうです。
