Googleが「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental」を発表し、AIの推論能力と透明性を高めた画期的なモデルとして注目を集めています。このモデルは、OpenAIの「o1」と同様に複雑な問題解決を目的としていますが、思考プロセスを明示的に示す点が大きな特徴です。
Gemini 2.0 Flash Thinkingは、問題を小さなタスクに分解し、それぞれを順次解決することで正確な結果を導き出します。その際、ユーザーに対して推論の過程を詳細に提示するため、AIの意思決定プロセスが透明化され、信頼性が向上します。また、高速な処理能力を備えており、OpenAIのo1と比べても優れたパフォーマンスを発揮するとのことです。プログラミングやデータ分析、数学・物理学などの分野での活用が期待されています。
さらに、このモデルはテキストと画像の両方を入力として処理できるマルチモーダル対応です。現在は実験的なモデルとしての位置付けで、Google AI StudioやVertex AIを通じて無料で利用可能となっています。
Googleは、Gemini 2.0 Flash Thinkingを「推論能力向上の第一歩」と位置づけており、今後さらなる改良を重ねる方針です。OpenAIの「12 Days of OpenAI」の発表イベント期間中にGoogleも次々と新しい発表を繰り出し、対抗しています。業界内の評価としては、内容的にはGoogleの発表の方がOpenAIの発表より少しずつ上回っている、というような印象を得ているようです。