GoogleのAI組織再編:DeepMindの権限強化と新体制で加速するAI開発

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Googleは、AI分野での競争力強化に向けた大規模な組織再編と人事異動を発表しました。今回の再編では、主に3つの大きな変更が行われています。

1つ目は経営幹部の交代です。長年検索・広告部門を率いてきたプラバカール・ラガバン氏がCTOに就任し、後任として検索担当副社長のニック・フォックス氏が知識・情報部門の責任者に任命されました。

2つ目は、AI関連組織の統合です。大規模言語モデル開発を手がけるGeminiアプリチームが、GoogleのAI研究の中核を担うDeepMindに統合されます。これにより、AIモデルの開発をさらに加速させることが期待されています。

3つ目は、Google Assistantチームの再編です。デバイスとホームエクスペリエンスに特化したチームがプラットフォーム&デバイス部門に移管され、生成AIを活用した機能強化が予定されています。

Googleは昨年から、AI関連の組織変更を繰り返し、その度にDeepMindの権限が強化されてきました。DeepMindを中心に「AI First」の動きを加速させ、硬直した大企業病を克服しようと躍起になっている様子が伺えます。

また、この再編は、検索事業のテコ入れを目的としているものと思われます。OpenAIやPerplexityなど、検索分野で競合するようになってきたAIスタートアップに対抗し、AI時代における検索の競争力を維持・強化するための戦略的な動きと見られています。