Google、オフライン対応の音声入力アプリ「AI Edge Eloquent」を iOS 向けに静かにリリース

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Google は 2026 年 4 月 6 日、プレスリリースも発表イベントもなく、音声入力アプリ「 Google AI Edge Eloquent 」を App Store に公開しました。

本アプリは「 Google AI Edge 」ブランドの下でリリースされており、開発者向けにオンデバイス AI 能力をデモンストレーションする側面と、一般消費者向けプロダクトの両面を持ちます。

技術面での特徴は、Google の最新 Gemma テクノロジーを搭載した高精度な文章整形機能です。「えー」「あの」といったつなぎ言葉や言い直しを AI が自動で除去し、整った文章を出力します。動作モードは 2 種類あり、「完全オフラインモード」ではすべての音声処理がデバイス上で完結し、サーバーには何も送信されません。「クラウドモード」では音声認識はデバイス側で行われ、テキストの整形のみ Gemini モデルがクラウド上で処理します。文字起こし後には「要点」「フォーマル」「短く」「長く」といった変換オプションも利用できます。

プライバシー面では、すべての機械学習処理が iOS デバイス上でローカルに実行されます。また Google アカウントでサインインすれば、 Gmail の送信履歴から頻出単語を取り込み、個人向けのボキャブラリープロファイルを自動で構築できます。利用回数の制限はなく、完全無料で提供されています。

競合との比較では、年間 144 ドル(約 2 万 1600 円)の Wispr Flow や年間 84.99 ドル(約 1 万 2700 円)の SuperWhisper など、有料の音声入力ツールが支配する市場に無料で参入した形です。フィラーワード除去を行わない Apple 純正の音声入力機能と比べても、実用的な品質差は明確といえます。

注目すべき点は、 Google が自社プラットフォームの Android より先に iOS 向けに公開したことです。 App Store の説明文には Android 対応への言及があり、フローティングボタンやシステムワイドでのアクセスといった機能も予告されています。ただし、継続的なアップデートやサポートが維持されるかは現時点では不透明であり、今後の動向が注目されます。