Figure AI、ヒューマノイドロボットの量産施設「BotQ」を発表

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アメリカのロボット企業 Figure AI は、ヒューマノイドロボットの大量生産を実現する新たな製造施設「 BotQ 」を発表しました。この施設は、現時点で世界最高水準の生産能力を持つとされ、初期ラインでは年間 1 万 2,000 台のロボット製造が可能です。さらに、 4 年以内に年間 10 万台規模の生産体制へ拡大する計画を掲げています。

BotQ の大きな特徴は、完全な垂直統合型の製造アプローチを採用している点です。アクチュエータ、センサー、バッテリーなどの主要部品の設計・製造を自社で行い、品質管理と信頼性を向上させています。また、量産とコスト効率を高めるため、従来のコンピュータ制御加工に代わり、射出成形やダイキャスティング技術を導入し、部品の生産時間を数日から最短 20 秒に短縮しました。

AI と自動化の活用も BotQ の大きな特徴です。独自開発の AI ソフトウェア「 Helix 」を活用し、ヒューマノイドロボット自身が製造ラインで素材の取り扱いや組立作業を行うことで、生産スピードを向上させ、人間の関与を最小限に抑えています。さらに、製造プロセス全体をリアルタイムで管理するため、MES (製造実行システム)、PLM (製品ライフサイクル管理)、ERP (企業資源計画)などのソフトウェアも導入されています。

Figure AI は、労働力不足への対応や生産効率の向上を目的に、製造業や物流業界へのヒューマノイドロボット導入を推進しており、すでに BMW などの大手企業との提携を進めています。また、 2024 年には Microsoft や OpenAI、NVIDIA などから 6 億 7,500 万ドル(約 1,012 億円)の資金調達を成功させ、企業価値は 26 億ドル(約 3,896 億円)に達したと報じられています。

BotQ の立ち上げは、ヒューマノイドロボット市場にとって大きな転換点となる可能性があり、大量生産とコスト削減を実現することで、長期的には労働市場や産業構造に変革をもたらすと考えられます。さらに、Figure AI は 2025 年後半に家庭向けヒューマノイドロボット「 Figure 02 」のアルファテスト開始を計画しており、今後の展開が注目されます。