MiniMax 中国 動画生成

fal、リアルタイム超えのAI動画生成モデル「MiniMax H3 Max」を公開

fal、リアルタイム超えのAI動画生成モデル「MiniMax H3 Max」を公開
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AI推論インフラを手がける fal は 2026 年 8 月 27 日、テキストおよび画像から動画を生成する API エンドポイント「H3 Max」を正式に公開しました。

fal は 2021 年創業のサンフランシスコを拠点とするスタートアップで、AI モデルそのものを開発するのではなく、AI モデルを高速・低コストで動かすための推論インフラの構築を専門とする会社です。 2025 年 12 月には評価額 45 億ドル(約 6,750 億円)・調達額 1 億 4,000 万ドル(約 210 億円)のシリーズ D を発表しており、急成長を続けています。

今回公開された H3 Max は、中国の AI 企業 MiniMax が開発した動画生成の基盤モデル「H3」をベースにしています。 MiniMax が土台となるモデルを作り、そこに fal が追加のトレーニング(ポストトレーニング)と推論システムの最適化を施すことで、大幅な高速化を実現したものです。両社は独立した企業ですが、モデル開発と高速化という役割を分担する形で密接に協力しています。

最大の注目点はその速度です。従来、AI による動画生成には数分単位の待ち時間が当たり前でしたが、H3 Max は5秒の動画をわずか3秒未満で生成できます。同品質の競合モデルと比べると平均15倍高速で、MiniMax 公式サービスと比較しても約35倍のスループットを実現しています。品質でも妥協はなく、独立機関 Artificial Analysis の評価では Gemini や Kling、Veo など主要12モデルの中で総合トップを記録しました。

この速度が生んだ象徴的な出来事が「無限ストリーム」デモです。fal のエンジニアが H3 Max を動画配信サービス Twitch に接続し、AI 生成動画をノンストップで流し続ける仕組みを実現しました。15秒のクリップを9秒で生成できるため、1本の再生が終わる前に次の動画が完成するという、これまでにない体験が可能になっています。同様のアプローチで Pieter Levels 氏が立ち上げた24時間配信サービス「Infinite Slop」は初日だけで3万7,000人の視聴者を集め、話題を呼びました。

価格は 768p で 1 秒あたり $0.08(約 12 円)で、ローンチから 14 日間は 50 %オフの $0.04(約 6 円)となっています。 15 秒あたりで換算すると $1.20(約 180 円)で、比較対象の Wan 3.0 や Kling v3、Seedance 2.5 と比べても最安値水準です。

Wharton ビジネススクールの教授 Ethan Mollick 氏は「AI ビデオの一線が超えられた」と評しています。数分待って確認して修正してまた待つというこれまでのサイクルが、3秒で回るようになれば、動画制作の進め方そのものが根本から変わると指摘しており、ビジネス活用への影響が注目されています。