中国のAI企業DeepSeekが、新しく推論を深く行えるAIモデル「DeepSeek-R1-Lite-Preview」をリリースしました。このモデルはOpenAIの「o1-preview」と同等以上の性能を達成し、特に数学的推論や問題解決において優れた能力を発揮しています。
特徴としては、o1-previewにも採用されている「チェーン・オブ・ソート」と呼ばれる推論方式を採用していることです。この方式により、AIの思考プロセスをリアルタイムで表示することが可能となり、ユーザーはAIの判断過程を透明性高く確認できます。また「Deep Think」機能により、回答を出す前により長い思考時間を確保することで出力の精度を向上させる工夫も施されています。
具体的な性能面では、MATHベンチマークで91.6%というスコアを記録。コーディングや数学、論理的推論などの複雑なタスクを得意としており、実用性の高さを示しています。
現在、このモデルはDeepSeek Chatのウェブサイト上で利用可能で、1日50メッセージまでの制限付きで利用できます。
DeepSeekは将来的にオープンソースモデルとAPIを公開する予定で、より広範な開発者エコシステムの構築を目指しています。中国発で、o1-previewに次ぐ、AIの推論能力向上に焦点を当てた新世代のモデルとして、注目です。