Google DeepMindのAIモデル、国際数学オリンピックで銀メダル相当の成績を収める

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Google DeepMindは、国際数学オリンピック(IMO)で銀メダルに匹敵する成績を収めるAIモデル「AlphaProof」と「AlphaGeometry 2」を発表しました。これらのモデルは、数学の難問を解く能力を持ち、特に形式的な数学推論と幾何学の問題に強みを発揮します。

AlphaProofは、DeepMindの強化学習アルゴリズム「AlphaZero」と事前トレーニング済みの言語モデルを組み合わせたものです。数学的な文を証明するために自己トレーニングを繰り返します。一方、AlphaGeometry 2は、言語モデルと記号推論を組み合わせた幾何学の問題に特化したモデルで、パターン認識と形式論理を用いて問題を解決します。

2024年のIMOの問題では、AlphaProofとAlphaGeometry2は合計で6問中4問を解き、合計28点を獲得しました。これは銀メダルに相当する得点であり、金メダルの基準である29点までわずか1点差に迫る成績となりました。ただし、問題の一部は解決に最大3日を要するなど、IMOの競技時間(2日間で9時間)を大幅に超過してしまいました。

天才デミス・ハサビス率いるDeepMindは、OpenAIなどのライバル企業とは異なるアプローチでAIの開発を進めており、現在のAIの主流の動きからは少し距離を置いているようにも見えます。しかし、こうした多様性を追求することもAIの進化にとって重要です。今後、DeepMindには投資家からのプレッシャーに負けることなく、独自の道を歩み続けてほしいと思います。