サンフランシスコに本拠を置く Cognition AI が「世界初の AI ソフトウェアエンジニア」として話題になった開発アシスタント「 Devin 」の最新版「 Devin 2.0 」を発表しました。最も大きな変更点は料金で、初版の月額 500 ドル(約 7.5 万円)から大幅に値下げされ、最低月額 20 ドル(約 3000 円)から利用できるようになりました。
新バージョンでは、開発効率を最大 80% 高める機能が多数追加されています。Visual Studio Code のような開発環境に直接統合されることにより、従来のチャット形式を超えた使いやすさを実現。また、複数の Devin を同時に動かせるようになり、作業効率が大きく向上しました。
便利な新機能としては、コードを分析して編集可能な作業計画を提案する「インタラクティブプランニング」が注目されています。さらに「 Devin Search 」でコード内を詳しく検索でき、「 Devin Wiki 」は開発プロジェクトの説明用の文書を自動的に更新し、図解や参照リンク付きの資料を自動で作ってくれます。
今回、料金体系が変更され、月額 20 ドルで 9 ACU( AI Computation Unit )が提供されるようになりました。ACU は、Cognition AI が独自に定めた Devin の作業時間を 15 分単位で区切った単位です。これにより、月額 20 ドルで合計 135 分( 2 時間 15 分)の利用が可能となり、以降は必要に応じて 1 ACU(= 15 分)単位で追加購入できます。今回の変更により、1 時間あたりの利用コストは約 11 ドル(約 1650 円)となり、一般的なフリーランス開発者に依頼するよりも手頃な価格となっています。
Devin 2.0 は、 GitHub Copilot や AWS Developer Q などの競合ツールが複数登場する中でのリリースとなり、価格の魅力と新機能を武器に差別化を図っています。ただし、ユーザーからは、複雑なタスクでの性能が一貫していないとの報告もあり、AI 生成コードにはセキュリティ脆弱性やバグが含まれる可能性があるという課題も残っているようです。