Anthropic、ハイブリッド型AI『Claude 4.0』を近日公開へ

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Anthropic は新たな AI モデル「 Claude 4.0 」を 2025 年 2 月末から 3 月初旬にかけて公開する見通しです。このモデルは、従来の言語処理能力と高度な推論機能を組み合わせた「ハイブリッド型 AI モデル」になるとして注目を集めています。

Claude 4.0 の最大の特徴は、タスクに応じて 2 つの処理モードを Claude 側が自動的に切り替えて処理をしてくれる点です。迅速な応答を得意とする従来型の大規模言語モデル( LLM )と、より深い推論能力を持つ AI モデルの両方の特性を兼ね備え、幅広い用途に対応できる柔軟性を持っているとのことです。

また、開発者向けには「スライディングスケール」という新機能も導入されます。この機能により、タスクごとに必要な推論能力や計算リソースが柔軟に調整できるようになり、コスト効率を高めながら高度な計算が必要なタスクにも対応可能となります。

特筆すべきは、プログラミング関連のタスクにおける性能向上です。大規模なコードの解析や効率的なコード生成において、OpenAI の最新モデルを一部上回る結果も報告されています。また、Anthropic のモデルは Amazon の AWS を通じて BtoB で活用されていることが多く、ヘルスケアや金融、教育など、幅広い分野での企業向けアプリケーションでの活用が期待されています。

Anthropic は「倫理的 AI 」と「安全性」を重視した設計で他社との差別化を図っており、この点が企業市場での優位性につながっています。


筆者の視点:このリークの数日前に、OpenAI が同じ方向に動いていくことを示唆しています。すなわち、複数あるモデルをユーザーが選択するのではなく、モデル側がタスクに応じて自動的に最適なモデルを選択していく、という方向性です。これは、明らかに今回リークされた Anthropic の動きを意識して発表したものと思われます。Anthropic も OpenAI もサンフランシスコ内で活動をしていて、それぞれの開発者・研究者は週末ごとに様々な集まりで意見交換をしていますので、お互いの動きは非公式に色々と伝わっているのだと思います。