Amazon、AI活用の出荷前検品システム「Project P.I.」を発表

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Amazonは、顧客満足度向上と持続可能性への取り組みの一環として、AIを活用した出荷前検品システム「Project P.I.」を導入しました。このシステムは、生成AIとコンピュータービジョン技術を組み合わせることで、出荷前の商品の欠陥(破損、色やサイズの誤りなど)を検出します。

Project P.I.は、画像トンネルを通過する商品をスキャンし、欠陥が発見された場合は顧客への出荷を停止し、原因調査を実施します。検出された商品は、再度販売に回すか、寄付するか、もしくはその他の用途に使用するか、に振り分けられます。このシステムは、北米の複数の物流センター(フルフィルメントセンター)ですでに導入されており、2024年中に他の拠点にも拡大される予定です。

Project P.I.は、顧客満足度の向上だけでなく、返品による無駄な梱包や輸送による二酸化炭素排出量の削減にも貢献します。Amazonは、生成AIを活用して顧客からのネガティブなフィードバックの原因を調査し、システムの継続的な改善に役立てています。また、この技術は販売パートナーが誤ったサイズのラベルを貼ってしまうなどのミスを防ぐためにも活用される予定です。

Amazonは、AIを社内の様々な業務に採用することで知られており、Project P.I.は出荷前検品の効率を上げるアプローチの一つです。将来的には、こうした一連の技術と高度な倉庫ロボットを組み合わせることで、出荷プロセスに人間が関わる余地は完全になくなるものと思われます。