生成AI競争激化、アマゾンがAnthropicに巨額投資

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アマゾンは、AI スタートアップである Anthropic 社に追加で 27 億 5000 万ドル(約4100億円)を投資すると発表しました。この投資は、当初の 12 億 5000 万ドル(約1900億円)に上乗せされるもので、総額は 40 億ドル(約6000億円)に達するとのことです。これはアマゾンにとって過去最大のベンチャー投資であり、同社が生成 AI 市場での競争に本気で取り組んでいることを示しています。

Anthropic 社は、今後、アマゾンのクラウドサービス「 AWS」 とアマゾン製チップを活用して、自社の AI モデルをさらに強化していきます。同社は、OpenAI 社(ChatGPT)に匹敵する基盤モデルとチャットボット「Claude」を開発している、生成 AI 分野のトップ企業の一つとして知られています。「Claude 3」と名付けられた最新の AI モデル群は、ライバル企業を上回る性能を発揮すると言われています。

生成 AI 分野は急速に成長しており、2023 年だけで約 300 億ドル(約4.5兆円)もの投資が行われています。アマゾンの今回の動きは、OpenAI 社を支援するマイクロソフトや、Anthropic 社を支援するグーグルと並ぶ、AI 投資競争への参戦を意味しています。クラウドプロバイダー各社は、これらの最先端技術を自社サービスに取り入れようと躍起になっています。一方で、米FTC(連邦取引委員会)は、こうした提携によりクラウド収益が不当に水増しされる可能性があるとして調査を進めています。

今回のアマゾンの Anthropic 社への大型投資は、ビッグテック企業が目覚ましい発展を遂げる生成 AI 分野での主導権を争う緊迫感を浮き彫りにしています。この動きは、規制当局の監視が強まる中で、引き続きクラウドプロバイダーと AI スタートアップの提携が加速するトレンドを如実に表しています。