Alibaba Cloud は、自社開発の大規模言語モデル「 Qwen 」シリーズを活用するための新しいウェブインターフェース「 Qwen Chat 」を公開しました。このプラットフォームは、ユーザーが Qwen モデルの多様な機能を簡単に体験できるように設計されています。
Qwen Chat では、最新のフラッグシップモデル「 Qwen2.5-Plus 」を中心に、視覚と言語の統合、推論、コーディング支援など、さまざまなタスクに特化したモデルが提供されています。ユーザーは複数の Qwen モデルを選択し、それぞれの応答を比較することが可能で、異なるモデルの性能や特性を直接確認できます。
例えば、「 Qwen2-VL-Max 」というモデルを使用することで、画像をアップロードしてその内容を理解し、質問に答えることができます。また、コーディング支援のための「 Qwen2.5-Coder-32B-Instruct 」モデルや、アップロードしたファイルの内容に基づいた質問や応答を得られるドキュメント処理機能も備えています。
Qwen2.5 シリーズは、中国語、英語、フランス語、日本語など、複数の言語での自然言語処理が可能で、最大 128,000 トークンのコンテキスト長をサポートし、長文の理解や生成に優れています。また、コーディング、数学、視覚と言語の統合など、特定のタスクに特化したモデルが用意されています。
Qwen Chat は、今後さらにウェブ検索、画像生成、音声モードなどの新機能が追加される予定です。
筆者の視点:ざっと試してみましたが、使い勝手は ChatGPT などと同等で、性能面も含めて何ら違和感は感じません。現在のところ無料で使用できるようで、日常的な使用にも問題なく耐えられると思います。中国の LLM は先日の DeepSeek をはじめ、アメリカの輸出規制があるため、性能の劣る GPU を使用した開発を進めているものと思われますが、性能面では同等の性能を出していて、存在感を発揮しています。アメリカはこの状況に相当な危機感を感じていて、今後どのような競争になっていくのか、また、新たな規制がかかるのか、など注目されています。