Adobe、新 AI プラットフォーム「 Experience Platform Agent Orchestrator 」を発表

投稿者:

米 Adobe(アドビ)は、 2025 年 3 月 18 日に開催された Adobe Summit で、新たな AI 戦略の中核となる「 Adobe Experience Platform Agent Orchestrator(エージェント・オーケストレーター)」を発表しました。この新プラットフォームは、アドビ製に限らず他社製の AI エージェントもまとめて構築・管理できる仕組みで、マーケティングや顧客体験に関する業務をよりスムーズに進められるよう支援することを目的としています。

この「 Agent Orchestrator 」は、単なるチャットボットとは異なり、より高度で柔軟な「エージェント型 AI 」の活用を前提としています。企業はこれにより、顧客ごとに最適化されたサービスや情報提供を、大規模に、しかも効率よく実現できるようになります。

実際、 Adobe Analytics の最新データによると、 2024 年 7 月と比べて 2025 年 2 月には、生成 AI 経由で米国の小売サイトへアクセスしたユーザー数が 1200%増加。旅行関連サイトでは 1700%もの増加が確認されており、こうしたユーザー行動の変化に対応する形での発表となりました。

あわせてアドビは、特定の業務に特化した 10 種類の AI エージェントも発表。たとえば「サイト最適化エージェント」や「コンテンツ制作エージェント」「ワークフロー最適化エージェント」などがあり、マーケティングやクリエイティブ業務、カスタマーサポートの現場で、具体的なタスクを自動化・効率化するよう設計されています。

さらに「 Brand Concierge(ブランド・コンシェルジュ)」という新アプリも発表。これは企業が、音声・テキスト・画像を活用し、ユーザーを検索から購入まで導くパーソナライズされた AI エージェントを構築・運用できるツールです。

今回の発表により、アドビは Salesforce や Zendesk、 Twilio といったカスタマーエクスペリエンス領域のライバル企業との競争をさらに激化させることになります。特にアドビは、自社のクリエイティブツール群( Creative Cloud )やドキュメント管理機能( Document Cloud )と、顧客体験プラットフォーム( Experience Cloud )をシームレスに連携させるという、独自の強みを打ち出しています。

アナリストたちは「 AI エージェントは、今やマーケティング部門にとって欠かせない存在。アドビの取り組みは自然な流れであり、戦略的な一手だ」と評価。アドビの幹部も、「 AI エージェントは Experience Cloud の新たな収益源になる」と語り、長期的な成長への自信を見せています。