OpenAI は 2026 年 11 月 2 日、アブダビでエネルギー・投資・政府サービスにまたがる 4 件の協定を締結しました。アブダビ皇太子との会談後に署名式が行われ、CEO のサム・アルトマン氏はアブダビ国際石油展示会(ADIPEC)にも出席しています。
エネルギー分野では、UAE の国営石油会社 ADNOC が G42・OpenAI と複数年のパートナーシップを結び、世界のエネルギー企業として初めて OpenAI Frontier を全社に展開します。AI は原油の事前評価から生産予測・コスト分析まで幅広く活用され、これまで数ヶ月を要していた油田開発計画の立案が数時間で完了する見通しです。ADNOC はすでに 4 万人超の従業員に ChatGPT Enterprise を導入済みで、今回の協定はその取り組みをさらに前進させます。
投資の分野では、アブダビの政府系ファンド Mubadala が Inception42・OpenAI と組み、投資分析やリスク評価に AI を活用していきます。政府サービスでは、アブダビ政府と OpenAI が「機械可読政府(Machine-Readable Government)」という世界初の構想を立ち上げました。処理はすべて UAE 国内のサーバーで行われ、データの主権は政府が握ります。さらに Inception42 と OpenAI は、政府・企業・教育の各分野における AI 活用の拡大を目的とした 5 年間の協定も別途結んでいます。
資金調達でも注目すべき動きがあります。OpenAI は今回の新ラウンドで最大 200 億ドル(約 3 兆円)の調達を目指しており、調達後の企業価値は 1.25 兆ドル(約 187 兆 5000 億円)に設定されています。政府系ファンド MGX を含む UAE 投資家グループが最大の出資者になる見通しで、すでにコミット済みの金額は約 110 億ドル(約 1 兆 6500 億円)に達しています。OpenAI は 2027 年の上場を目指しており、競合 Anthropic の IPO より前にラウンドを締め切りたい意向です。
インフラ面では、G42 が UAE で建設を進める Stargate UAE(総規模 5 ギガワット)の最初の 200 メガワット分が 2026 年中に稼働する予定です。今回の一連の合意は「アブダビ政府デジタル戦略 2025〜2027」に沿ったもので、同戦略はデジタル化・自動化に向けて AED 130 億(約 35 億ドル・約 5250 億円)を投じることを掲げています。
