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Thinking Machines Lab、初のオープンウェイト AI モデル「Inkling」を公開

Thinking Machines Lab、初のオープンウェイト AI モデル「Inkling」を公開
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元 OpenAI CTO のミラ・ムラーティが率いる AI スタートアップ Thinking Machines Lab は、2026 年 7 月 15 日、同社初となる AI モデル「Inkling」を一般公開しました。同社の設立発表から約 17 ヶ月という比較的短期間でのリリースです。

Inkling の最大の特徴は、処理の効率性にあります。モデル全体では 975 億という膨大なパラメータを持ちながら、実際の処理には約 410 億パラメータだけを使う設計(MoE)を採用しており、高い性能を保ちながら動作コストを抑えることができます。また、一度に処理できる文章量も非常に大きく(1M tokens)、テキストや画像、音声を組み合わせた処理にも対応しています。

ライセンスには商用利用を含む幅広い用途に対応した Apache 2.0 を採用しており、企業が自社サービスに組み込んで活用することも可能です。モデル自体は無償で公開されており、各種クラウドサービスを通じた API 利用もできます。

性能面では、数学・科学・プログラミングなど複数の評価指標でオープンソースモデルの中でもトップクラスの結果を記録しています。ただし同社は「現時点で世界最高のモデルだとは主張しない」と明言しており、性能の高さよりも企業がカスタマイズしやすいことを重視しているとしています。

同社の収益源はモデル公開そのものではなく、企業向けのカスタマイズ支援プラットフォーム「Tinker」です。世界最大級のヘッジファンドである Bridgewater Associates では、このプラットフォームを使って金融分野に特化した AI を構築した結果、精度を維持しながら運用コストを従来の約 14 分の 1 に削減できたとしています。

同社は 2025 年 2 月の創業からわずか数週間で、 Andreessen Horowitz や Nvidia などから 20 億ドル(約 3,000 億円)を調達し、評価額は 120 億ドル(約 1 兆 8,000 億円)に達しました。これまで DeepSeek など中国勢が存在感を示してきたオープン AI モデルの市場に、実力ある欧米企業が本格的に参入した点で業界から注目を集めています。