投稿者: - 総合評価：★★★★★
- 文章生成の自然さ・画像処理の優秀さ：★★★★★
Anthropicが3月4日に発表した有料版のサービス「Claude3 Opus」を試してみたところ、その性能の高さに驚かされました。これまではOpenAIのGPT-4、そしてGoogleのGeminiがAI対話システムの先陣を切っていましたが、このClaude 3の登場によって、それらに完全に追いつき、使用方法によっては追い越したことを実感させられるものでした。
Claude 3の特徴は、何よりも生成される文章の自然さです。GPT-4は時に冗長になりがちで、Geminiは箇条書きで要点をまとめるのが得意ですが、Claudeは適切な長さで非常に自然な文章を生成してくれます。
また、画像解析能力も非常に優れています。例えば、画像内のテキストを抽出するOCR機能は、GPT-4やGeminiではできないタスクでしたが、Claudeならば高速かつ高精度で読み取ることができました。
現時点での筆者の独断の評価は星5つ。正直、それほど期待していなかったのですが、実際に使ってみると、他社の大手チャットボットを上回る性能に驚かされ、高く評価せざるを得ません。ただし、モデルは2023年8月までのデータしかなく、インターネットに接続されていないなど、改善点はまだまだあるように見えます。
Anthropicは元OpenAIのメンバーが設立し、GoogleやAmazon、Menlo Venturesなどからの大規模なファンディングに支えられて開発を進めています。ただし、Googleは競合となる可能性のある同社をどこまでサポートし続けるのかは疑問です。生成AIで出遅れているAppleからのファンディングがあればよりエキサイティングだったのですが・・。
現時点でのAnthropicの技術レベルは突出しているように見えます。時価総額は18.4B USD（約2兆7500億円）と言われていますが、資金面でこのペースでの開発が持続可能なのか、今後の動向に注目したいと思います。