【TOOLS】Copilot Pro(評価★★☆☆☆)

投稿者:
  • 総合評価:★★☆☆☆
  • 悪い意味でのMicrosoftらしさ:★★★★★

2024年1月15日に発表されたMicrosoftの有料AIチャットサービス、Copilot Proを遅ればせながら使ってみました。

Copilot Proは、最先端のGPT4とGPT4-Turboをエンジンとしています。有料版ならではのメリットとして、GPT4を使うユーザーが多くても優先的にアクセスできること、Microsoft 365との連携でさらに便利なAIサポートを受けられること、そして画像生成のリミットが大幅に上がることが挙げられます。無料版では1日に15画像の生成が限界ですが、有料版では100画像まで作成可能です。

まず、AIチャットとしての機能を試してみました。Copilotに改変前のBingと同様、生成される文章は簡潔で、少し物足りなさを感じます。同じエンジンを使用しているChatGPTはかなり長めの文章を生成しますので、同じエンジンでも出力のスタイルは大きく異なります。簡潔な文章が好まれる場合もありますが、個人的にはもう少し長い文章や情報量の多い内容が望ましいと感じました。それでも、出力される情報の正確性は高く、参照元もしっかり示されているため、信頼性は感じられます。

次に、Microsoft 365との連動機能を試してみましたが、現状ではExcelは英語版のみの対応で、WordとPowerPointで使用してみました。第1印象として、全ての機能を試してはいませんが、非常に使いづらさを感じました。Microsoftが想定する特定の使い方には向いているかもしれませんが、ユーザーが多様な使い方をすることを考慮すると、複雑さが増すほどに使いづらくなると感じました。残念ながらこれはMicrosoftの製品に以前から見られる傾向です。使用するシーンやシナリオをあらかじめ想定しすぎるという悪い癖が見え隠れします。加えて、1つ1つの処理にかかる待ち時間も長く、現段階ではまだ実用的ではないと感じました。今後の改善に期待します。

総じて、このサービスに対する私の評価は星2つです。AIチャットとしての性能は、ChatGPTやGeminiに劣ると感じられました。また、フォントが不自然などの細かい点もあり、全体的に作りが雑に感じられました。期待していたMicrosoft 365との連携も、考えすぎた結果かえって使いづらくなってしまいました。「使いやすさはシンプルさの向こう側にある」ということを念頭に、Microsoftには、もう一度ユーザーの視点に立ち、サービスを見直してほしいと強く感じます。

1件のコメント

コメントは受け付けていません。