中国 Zhipu AI、国産 GPU のみで学習した画像生成モデル「GLM-Image」を発表

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中国の主要AI企業である Zhipu AI は 2026 年 1 月 14 日、オープンソースの画像生成モデル「GLM-Image」を発表しました。このモデルは、学習の全工程が華為技術 (Huawei) のハードウェア上で完結した初の主要AIモデルとして注目されています。米国の技術輸出規制が続く中、中国の AI 産業が技術的自立を追求する上で一つの成果と言えます。

GLM-Image の最大の特徴は、華為の Ascend AI プロセッサや機械学習フレームワーク MindSpore といった、純国産の技術のみを使用して開発された点です。Zhipu AI はこれにより、「国内で開発されたコンピューティングプラットフォーム上で、高性能なマルチモーダル生成モデルを学習できる可能性を証明した」と述べています。これは、NVIDIA などの先端チップへのアクセスが制限される状況下で、中国が独自の技術で AI 開発を進める能力を示した形です。

モデルはオープンソースとして公開され、商用利用も 1 枚あたり 0.1 人民元(約 0.014 ドル、約 2.2 円)という低価格で提供されます。ベンチマークテストでは、特に中国語テキストのレンダリングなどで高いスコアを記録し、一部では GPT Image 1 を大きく上回る性能を示したと報告されています。

しかし、こうした高いベンチマークスコアとは裏腹に、初期のユーザーテストでは厳しい評価も出ています。一部のユーザーからは、全体的な画像品質で他のトップクラスのモデルに劣るとの声が上がっており、Reddit では「MVP (実用最小限の製品) レベル」「最先端から約 2 年遅れている」といった意見も見られます。この性能の乖離は、モデルのアーキテクチャに起因する可能性も指摘されています。

Zhipu AI は 2019 年に清華大学からスピンオフして以降、急速に成長し、2026 年 1 月 8 日には香港証券取引所に上場を果たした有力企業です。同社の開発ペースは速く、GLM-Image も今後の改良が期待されます。現状では性能に課題があるものの、このモデルの登場は、中国が AI 分野における技術的自立を目指す上で、技術的な成果に留まらない地政学的な意味合いを持つものとして注目され続けるでしょう。