OpenAI が GPT Image 1.5 を正式リリース、前世代比4倍の高速化を実現

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OpenAI は2025年12月16日、画像生成 AI の最新版「GPT Image 1.5」を正式にリリースしました。ChatGPT と API の両方で利用可能となり、無料ユーザーを含む全 ChatGPT ユーザーへの展開が開始されています。

新モデルは前世代と比較して4倍の高速化を実現し、指示への理解も大幅に改善されました。API 利用料金は前世代比20%削減され、コストパフォーマンスの向上も図られています。Artificial Analysis ベンチマークでは text-to-image および画像編集分野で1位を獲得し、技術的優位性を示しています。

特に注目すべきは画像編集機能の向上です。照明、構図、顔の特徴などの重要な要素を一貫して保持しながら、指定された部分のみを精密に編集できるようになりました。ブランドロゴや重要な視覚要素の一貫性が向上し、マーケティング、ブランドデザイン、EC ワークフローでの活用が期待されます。

テキストレンダリング能力も強化され、より密度の高い小さなテキストの処理や、複数言語でのより正確なテキストレンダリングが可能になりました。自然な見た目の出力品質も向上しています。

このリリースは Google の「Nano Banana Pro」(2025年11月20日リリース)への対抗策として位置づけられています。当初2026年1月予定だったリリースを前倒しし、激化する競争に対応しました。Sam Altman CEO は12月初頭に社内で「Code Red」を宣言し、ChatGPT の改善にリソースを集中する方針を示していました。

ChatGPT 内には新しい Images 機能も導入され、専用の作成スペースからプリセットスタイル、フィルター、トレンドプロンプトにアクセスできます。AI 画像生成分野における競争はさらに激化し、特に OpenAI と Google の技術的優位性を巡る争いが新たな局面を迎えています。