Google、高度な推論モデル「Gemini 3 Deep Think」をUltra加入者向けに提供開始

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Googleは 2025年12月4日(現地時間)、同社の最上位AIサブスクリプションプラン「Google AI Ultra」(月額 250ドル : 約36,400 円)の加入者向けに、最も高度な推論能力を持つ新モデル「Gemini 3 Deep Think」の提供を開始しました。

このモデルの最大の特徴は、複雑な問題解決のために設計された「高度な並列推論(Advanced Parallel Reasoning)」技術にあります。これは、人間が熟考するように、複数の仮説や思考の経路を同時に探索し、それらを統合して最適な答えを導き出すアプローチです。従来のモデルが次の単語を予測することに主眼を置いていたのに対し、「Deep Think」は多段階の思考プロセスを経て、より深く構造化された回答を生成します。そのため、複雑なタスクでは回答に数分を要することもあります。

この推論能力の高さは、国際的な競技会での実績によって裏付けられています。2025年の国際数学オリンピック(IMO)では、Deep Think の強化版が金メダル相当の成績を獲得。また、同年の国際大学対抗プログラミングコンテスト(ICPC)でも、前身モデルである Gemini 2.5 Deep Think が金メダルレベルの結果を収めています。

主要なAIベンチマークにおいても、「Gemini 3 Deep Think」は業界トップレベルの性能を示しています。「Humanity’s Last Exam」では 41.0%、「ARC-AGI-2」では 45.1% というスコアを記録し、Gemini 3 Pro や GPT-5 Pro、Claude Sonnet 4.5 といった競合モデルを上回る性能を持つことを示唆しています。

今後は Google Workspace ツールとの統合も進められ、データ分析や要約、ブレインストーミングといった業務での生産性向上が期待されます。ただし、現時点では、この機能は「米国のみ、英語のみで利用可能」と案内されており、日本での本格展開にはまだ時間が必要となります。

Googleは「Gemini 3 Deep Think」の投入により、生成AI市場における競争優位を確立しようとしています。