AI 検索スタートアップ Perplexity の CEO で共同創業者の Aravind Srinivas 氏は、ビッグテック企業からの買収提案に応じず、独立路線を維持する方針を明言しました。同社は最新の資金調達ラウンドで 140 億ドル(約 2 兆 720 億円)という評価額に到達しており、これは AI 業界でもトップクラスの水準となっています。
Perplexity は 2024 年初頭には約 5 億 2,000 万ドル(約 770 億円)の評価額でしたが、この 1 年半で急激な成長を遂げました。 2024 年 11 月には 90 億ドル(約 1 兆 3,320 億円)へ、 2025 年 7 月時点では 140 億ドル(約 2 兆 720 億円)まで跳ね上がりました。投資家には Accel 、 NVIDIA 、 Jeff Bezos 、 SoftBank など世界的な著名企業・人物が名を連ねています。
Srinivas 氏は「我々は独立路線を貫く。ビッグテックだけが勝者となる世界だとイノベーションが止まってしまう」と語り、自社が Google と並ぶ代替となる検索エンジンを目指していることを強調しました。 Google や Meta などが有力 AI スタートアップを買収する動きが加速するなか、「それらに飲み込まれず、独自に事業を拡大していく」と力強く主張しています。
Perplexity は ChatGPT や Gemini などと競合しつつ、大規模言語モデル( LLM )を活用し、引用付きで直接的な回答を提供することで、従来の検索よりも信頼性や使いやすさで差別化を図っています。 Srinivas 氏は「ビッグテックはスタートアップの優れたアイデアや機能を速やかに真似する。だがそれでも、自分たち自身のアイデンティティーと価値を磨き続けることが重要」と述べ、模倣のリスクを恐れながらも革新を続ける姿勢を示しました。
AI 検索分野への投資や開発ラッシュが続くなか、同社は「大手に依存せず、イノベーションとユーザー体験を優先する」ことが企業価値につながるとしています。一部報道では Apple とも過去に買収交渉があったものの、 Srinivas 氏は明確に独立維持を選択しており、今後も独立系スタートアップとして一線を画す存在として成長していく方針です。