【TOOLS】Bing (New Ver.)(評価★★☆☆☆)

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  • 総合評価:★★☆☆☆
  • 使いやすさ:★☆☆☆☆

MicrosoftがBingとEdgeに対する大規模なアップデートを発表したとのニュースが発表されました。これはAIの戦場でのMicrosoftの新たな一歩として、劇的な進歩とも評されています。

しかし、筆者自身がこのアップデートを試してみた感じでは、その高い評価は決して妥当だとは思えませんでした。その理由は主に2つあります。一つ目は、新たなアップデートがどのように既存の体験を向上させているのか、実際にはそれほど顕著な違いを感じられなかったこと。そして二つ目、Microsoftが相変わらず自社のブラウザであるEdgeやBingアプリを強制する形になっていることです。

確かに、このアップデートでウェイティングリストがなくなり、Microsoftアカウントを持つ誰でもすぐに使い始めることが可能になりました。また、発表によると、より視覚的でリッチな回答が可能になったこと、チャット履歴を保存し共有・エクスポートできるようになったこと、長い出版物に対する要約能力の向上、なども改善されているようです。そして、第三者のプラグインの利用や開発者向けのプラットフォームを作る能力も追加されました。

また、Bingは回答する際に参照情報を明示するため、情報の信頼性には優れていると思います。

しかし、それらの改良点が実際の利用者体験において大きく感じられるものではなく、使いづらいインターフェイスやブラウザの限定など、ユーザー体験の点から見ると大きく改善の余地があると思います。

ユーザーとの接触点である細部の体験は、サービスが広く受け入れられるかどうかに大いに影響します。その観点からみると、今回のアップデート、そしてBingそのもののユーザー体験は、少々複雑すぎて、考えすぎだと感じます。Microsoftは、技術革新だけでなく、ユーザー体験のデザインをもう一度考え直す必要があると筆者は考えます。

筆者の評価は星2つ。ユーザーがより自由に選択でき、使いやすい体験を提供することが、BingとEdgeがより広く受け入れられる鍵となるでしょう。