Waymo が自動運転タクシーをヒューストン・オーランド・サンアントニオに拡大

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Google の親会社 Alphabet 傘下の Waymo は、米国での自動運転タクシーの新たな展開先として、ヒューストン(テキサス州)、オーランド(フロリダ州)、サンアントニオ(テキサス州)を発表しました。この発表は、同社が進める「 2025 年ロードトリップ」プログラムの一環として、年内に少なくとも 10 都市で自動運転技術のテストを行う計画の追加都市となります。

今回の 3 都市では、まず Waymo の専門スタッフが手動で車両を運転し、現地の交通状況や運転習慣のデータを収集する段階から開始されます。十分なデータが集まった後、ドライバーが同乗した状態で自動運転モードのテストを実施する予定です。

ヒューストンでは約 10 台の Waymo 車両が走行予定で、主にミッドタウン、ノーヒル、グリーンウェイなどのエリアや主要高速道路( I-45 、I-10 、I-69 )でテストが行われます。テスト期間は今夏中( 2025 年夏)に完了予定ですが、商用サービス開始の時期は未定です。同社は地元住民との対話や現地の交通ニーズの把握も進めていくとしています。

オーランドとサンアントニオでも同様のアプローチが取られ、各都市特有の気候や交通文化、道路状況に自動運転 AI がどこまで適応できるかを評価することが主な目的となります。

Waymo は既にフェニックス、サンフランシスコ、ロサンゼルス、オースティンなどで商用ロボタクシーサービスを展開中で、2025 年 5 月時点で累計 1,000 万回の有料乗車を達成しています。今後はフェニックスにロボタクシーの大規模工場を建設し、年間数万台規模の生産を目指す計画も発表されています。

これまでの実績として、同社のデータによると、自動運転車は人間の運転する車に比べ、エアバッグ展開事故が 81 %、負傷事故が 78 %、警察報告事故が 62 %少ないとされています。一方で、2024 年 5 月には NHTSA が Waymo のソフトウェアに関する調査を開始し、チェーンやゲートとの衝突事故が 16 件報告されたことを受け、1,200 台以上の車両がリコールされ、ソフトウェアの更新が行われました。

現時点では一般向けサービスの開始時期は未定ですが、各都市でのテスト結果が今後の商用展開に大きく影響を与えることになりそうです。