Perplexity AI が TikTok 米国事業の買収を提案、アルゴリズムのオープンソース化を約束

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AI 検索スタートアップの Perplexity AI が、TikTok の米国事業を買収する提案を公表し、注目を集めています。2025 年 3 月 21 日に同社の公式ブログで発表されたこの提案は、アルゴリズムの透明性と米国主導の運営を強調した内容となっています。

Perplexity の提案の中心となるのは、TikTok の「 For You 」レコメンデーションアルゴリズムをゼロから再構築し、オープンソース化するという革新的なアプローチです。現在「ブラックボックス」と呼ばれる不透明なアルゴリズムを透明化することで、ユーザーや開発者がその仕組みを理解し、必要に応じて改善案を共有できるようにすると主張しています。

さらに、インフラをアメリカ国内のデータセンターに移し、アメリカの監督下で運営することを約束。これにより、米国のプライバシー基準や規制に適合し、中国政府や ByteDance(TikTok の親会社)からの影響を排除する狙いがあります。

Perplexity は自社の AI 駆動型検索技術を TikTok の膨大なビデオライブラリと統合し、「世界最高の検索体験」を提供する計画も示しています。具体的には、動画に引用やコンテキストを追加して信頼性の高い情報を提供し、多言語対応やパーソナライズ機能の強化も視野に入れています。

この提案は、TikTok が米国で直面している法的・政治的危機に対応するものです。2024 年に成立した法律により、ByteDance は 2025 年 1 月 19 日までに TikTok の米国事業を米国企業に売却するか、さもなくばアプリが禁止される状況に追い込まれていました。トランプ大統領は就任初日に 75 日間の猶予を与えましたが、依然として売却先が決まっていません。

Perplexity の提案は、Oracle や Microsoft など他の有力候補との競争を意識した動きと言えます。同社は、大手競合他社による買収が短編動画市場での独占を生む可能性を指摘し、自社が「リトルテック」として独立性を保ちつつ技術力を活かせる「独自の立場」にいると強調しています。

しかし、この提案には課題も多く存在します。Perplexity の現在の評価額は約 180 億ドルと報じられていますが、TikTok 米国事業の価値は 300 億~500 億ドルとも言われており、資金調達が大きな壁となっています。また、ByteDance がアルゴリズムのオープンソース化を受け入れるかどうかも不透明です。