加 Cohere が新モデル「 Command A 」発表、わずか2つの GPU 上で動作可能

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カナダのAI スタートアップ Cohere は 2025 年 3 月 13 日、企業向けの新しい大規模言語モデル「 Command A 」を発表しました。このモデルは、わずか 2 つの GPU で動作する効率性と高い性能を兼ね備えた画期的な AI として注目を集めています。

Command A の最大の特徴は、NVIDIA A100 または H100 GPU をわずか 2 基で動作可能という点です。競合他社の同等モデルが 32 基以上の GPU を必要とする中、この効率性は大きな進歩です。訓練コストも約 3000 万ドル(約 44 億 6,000 万円)未満と、Meta や OpenAI の数十億ドル規模の投資に比べて大幅に抑えられています。

性能面では、OpenAI の「 GPT-4o 」や中国 DeepSeek の「 DeepSeek-V3 」と同等以上の能力を発揮し、特にコーディングや技術的な質問への回答、カスタマーサービス支援などのビジネスタスクで優れた結果を示しています。

他にも、以下の特徴が企業向けに最適化されています:

  • トークン生成速度は最大 156 トークン / 秒で、GPT-4o の 1.75 倍、DeepSeek-V3 の 2.4 倍の速さ
  • コンテキストウィンドウは 256,000 トークン(約 600 ページ分)と業界平均の 2 倍
  • 日本語を含む 23 言語で訓練され、多言語での高いパフォーマンスを発揮
  • 「 Retrieval-Augmented Generation (RAG) 」を強化し、ハルシネーションを抑えた正確な回答を提供
  • Cohere の North AI プラットフォームと統合され、企業データを活用した高度なタスク処理が可能

Cohere は 2017 年発表のトランスフォーマー論文共著者であるエイダン・ゴメス氏が率いる企業で、効率的な AI 開発に定評があります。Command A は、最新の Transformer アーキテクチャ最適化技術を採用しています。

価格は入力トークンが 100 万トークンあたり 2.50 ドル、出力トークンが 10.00 ドルで設定されています。研究目的には「オープンウェイト」として公開される予定で、オンプレミス導入も可能です。

Command A は、高速性、多言語対応、大規模コンテキスト処理能力を備え、特にセキュリティやデータプライバシーを重視する企業にとって魅力的な選択肢となるでしょう。


筆者の視点:Command A の価格は OpenAI の GPT-4o と同じですが、DeepSeek-V3 と比べると 10 倍以上の設定です。主な強みとして、コンテキストウィンドウが GPT-4o や V3 の 2 倍あること、運用時の GPU 使用量が 4o や V3 に比べて大幅に少なく、導入コストを抑えられること、推論速度の速さ、そして企業向けの特化機能が備わっていることが挙げられます。