投稿者: Google は 2025 年 3 月 12 日、新しい軽量 AI モデルシリーズ「 Gemma 3 」を発表しました。このモデルは Gemini 2.0 技術を基盤としながらも、単一の GPU や TPU で効率的に動作するよう設計されています。
Gemma 3 は 1B、4B、12B、27B の 4 種類のパラメータサイズが用意され、最大のモデルでも単一の NVIDIA H100 GPU で動作可能となっています。特に 4B 以上のモデルはテキストだけでなく画像や短い動画も処理できるマルチモーダル機能を備えています。
また、 140 以上の言語に対応し、そのうち 35 言語は事前学習済みという充実した多言語対応も特徴です。コンテキストウィンドウは最大 128K トークン（約 300 ページの書籍や 1 時間以上の動画に相当）を処理できるため、大量のデータや複雑なタスクの処理に適しています。
性能面では、ベンチマークテストで Llama-4 05B や DeepSeek-V3 などの競合モデルを上回る結果を示しました。特に Chatbot Arena では 1338 の Elo スコアを達成し、視覚能力（ Vision Capability ）を考慮しないランキングで 9 位にランクインしています。興味深いのは、Gemma 3 12B が MATH ベンチマークで 83.8 のスコアを記録し、より大きな Gemma 2 27B （ 55.6 ）を大幅に上回ったことです。
Google は、このモデルを Hugging Face や Google AI Studio など複数のプラットフォームからオープンソースとして提供しており、Google Colab や Vertex AI でのカスタマイズも容易です。
Gemma 3 は高性能 AI 技術の普及を促進する重要な一歩となり、モバイルアプリや IoT デバイス、教育・医療分野での活用、小規模ビジネス向け自動化など、幅広い分野での応用が期待されています。