中国の AI スタートアップ Manus AI は 2025 年 3 月 11 日、Alibaba ( アリババ )傘下の Qwen チームとの戦略的パートナーシップを発表しました。この提携は、Manus が過去 1 週間でソーシャルメディア上で急速に注目を集めた直後に成立しました。
Manus は自社を「世界初の汎用 AI エージェント」と位置づけています。従来の AI チャットボットとは異なり、完全自律型エージェントとして設計されており、人間の介入なしで複雑なタスクを実行できるのが特徴です。例えば、履歴書のスクリーニングや株式分析、ウェブサイト構築やデータ分析などが可能で、テキスト、画像、コードなどマルチモーダル処理にも対応しています。
Manus は技術的には、Anthropic の Claude 3.5 Sonnet モデルを基盤としつつ、Qwen の各種モデルを微調整したものが使われており、現在は Claude 3.7 Sonnet へのアップグレードも内部テスト中とされています。
アリババの Qwen チームとの協力により、Manus は国内の AI モデルおよび計算プラットフォームへの完全統合を目指します。具体的には、Qwen のオープンソースモデルを活用したローカライズや、中国市場特有のニーズに対応したソリューション開発が計画されています。
この提携の背景には、Manus が直面していた課題があります。現在のグローバル版は中国ユーザー向けに最適化されておらず、アクセスも招待制に限定されているため、需要の急増によるウェブサイトの障害などの問題が発生していました。アリババのクラウドインフラを活用することで、この問題が解消される見込みです。
業界では、この提携が中国の AI 産業におけるイノベーションをさらに加速させ、OpenAI などの米国勢に対抗する動きとして注目されています。また、Manus はその自律性と多機能性から、「第 2 の DeepSeek モーメント」として期待されており、企業や個人向けタスク自動化ツールとして広く普及する可能性があります。
具体的なリリース日は未定ですが、両社は企業向けの自動化やデータ処理など、中国市場で需要の高い分野での活用を見込んでいます。