OpenAI、GPT-4.5 を ChatGPT Plus ユーザーにも提供開始

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OpenAI が最新の大規模言語モデル「 GPT-4.5 」を ChatGPT Plus ユーザー( 月額 20 ドル )にも提供開始しました。当初は月額 200 ドル の ChatGPT Pro ユーザーや開発者向けの API 経由でのみ利用可能だったこのモデルが、 2025 年 3 月 5 日から一般の Plus ユーザーにも拡大されました。

GPT-4.5 は OpenAI がこれまでに開発した中で「最も大きく、最も知識豊富なモデル」と位置付けられています。従来のモデルと比較して、より広範な知識ベース、ユーザーの意図をより正確に理解する能力、感情的知性( EQ )の向上、ライティングやプログラミング、実用的な問題解決などのタスクへの適応力向上などが特徴です。また、「幻覚」(ハルシネーション:不正確な情報を生成すること)の頻度が従来モデルよりも少ないとされています。

計算効率も GPT-4o と比べて 10 倍以上向上していますが、 OpenAI によれば新しい「フロンティアモデル」ではなく、一部のベンチマークテストでは DeepSeek や Anthropic など他社の最新 AI モデルに劣る部分もあると報告されています。

このモデルは非常に計算コストが高く、 API 利用の場合、入力トークン 100 万あたり 75 ドル 、出力トークン 100 万あたり 150 ドル という価格設定になっています。これは従来の主力モデルである GPT-4o と比較すると入力コストで 30 倍、出力コストで 15 倍に相当します。

OpenAI の CEO 、サム・アルトマン氏によれば、 GPT-4.5 は「チェーン・オブ・ソート( chain-of-thought )」を使用しない最後のモデルになるとのこと。次期モデルとなる GPT-5 では、新たな推論モデル「 o3 」が統合される予定です。また、 OpenAI は今後も GPU を数万台追加導入する予定であり、それに伴いさらに多くのユーザーへのアクセス拡大を計画しています。

Plus ユーザーに対する使用制限(レートリミット)については明確になっておらず、需要状況に応じて変更される可能性があります。