投稿者: OpenAI が「 NextGenAI 」と呼ばれる新たな学術コンソーシアムを設立し、AI 研究と教育を支援するために 5000 万ドル（約 73.8 億円）の資金を投じることを発表しました。この取り組みは、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学（ MIT ）、オックスフォード大学を含む 15 のトップレベルの研究機関を結びつけ、AI 技術を活用した研究の加速と教育の変革を目指しています。
NextGenAI は研究助成金、計算リソース、および API アクセスという形で資金を提供し、学生、教育者、研究者が「知識の最前線を進める」ための支援を行うとしています。OpenAI の COO であるブラッド・ライトキャップ氏は、「AI 分野は学術界の数十年にわたる貢献なしでは現在の地位にありません。継続的な協力がすべての人に利益をもたらす AI を構築する鍵です」と述べ、学術界との連携の重要性を強調しました。
参加機関には、ハーバード大学や MIT といったアメリカの名門大学に加え、オックスフォード大学（イギリス）、サイエンス・ポ（パリ政治学院）などの国際的な大学も含まれています。また、ボストン小児病院やボストン公立図書館といった特色ある機関も参画しており、多様な視点からの AI 研究が期待されます。
各機関の具体的な取り組みとしては、ハーバード大学とボストン小児病院が希少疾患の診断時間短縮に取り組み、オックスフォード大学はボドリアン図書館の貴重なテキストを AI でデジタル化・転写するプロジェクトを進めます。また、テキサス A&M 大学は「生成 AI リテラシーイニシアチブ」を展開し、責任ある AI 使用の実践的トレーニングを提供する予定です。
この取り組みは、OpenAI が 2024 年 5 月に開始した「 ChatGPT Edu 」（大学向けの ChatGPT アクセスプログラム）に続く教育分野へのコミットメントであり、公的資金が不安定な状況の中で民間企業が学術研究を支援する新たな動きとして注目されています。