OpenAIは2月2日、ChatGPTの新機能「Deep Research」を発表しました。この機能は、複雑なトピックに対して詳細なウェブリサーチを実行し、引用付きの報告書を30分以内に提供することができます。現在はProユーザーに限定して提供されていますが、将来的には他のプランのユーザーにも展開される予定です。
Deep Researchの特徴は、単なる検索エンジンとは一線を画す多段階のリサーチプロセスにあります。ユーザーからの質問やアップロードされたファイルを基に、インターネット上の情報を収集・分析し、包括的な結論を導き出します。また、テキストやPDF、画像、スプレッドシートなど、さまざまなデータ形式に対応しており、それらを統合的に分析する能力も備えています。
技術面では、OpenAIの最新モデル「o3」をベースに開発されており、ウェブブラウジングやデータ分析に最適化されています。Humanity’s Last Examなどのベンチマークでも高い成績を収めており、専門的なトピックに対する理解力の高さが示されています。
利用シナリオとしては、学術研究や法務、ジャーナリズムなどの専門分野でのリサーチプロセスの効率化が期待されます。また、一般消費者にとっても、製品比較や購入判断の際の情報収集ツールとして活用できます。
ただし、特に専門的なトピックにおいては時に誤った情報を生成する場合があり、OpenAIは今後、信頼性を高めるための機能拡張を予定しています。現在、Proユーザーは月に最大100回のクエリが可能となっています。