NVIDIAが主要医療機関とのAIパートナーシップを発表

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NVIDIAは、2025年のJ.P. Morgan Healthcare Conferenceで、医療分野におけるAI活用を加速するため、複数の主要医療機関や研究機関とのパートナーシップを発表しました。この取り組みは、ゲノム解析、創薬、臨床研究など幅広い分野での医療イノベーションを目指しています。

具体的には、

  • IQVIAとは、臨床試験のプロセス管理をスムーズに行えるようにするための専用のAIモデルを構築する予定です。IQVIAが持っている64ペタバイトの医療データとNVIDIAのAI技術を組み合わせることで、新しいAIエージェントを開発していきます。
  • Illuminaとは、遺伝子(ゲノム)の解析を速く、効率的に行うための協力を行います。 また、病気の原因を解明したり、新しい薬を開発したりするための創薬の研究も進めていきます。
  • Mayo Clinicと言う病院とは、AIを使った病気の診断を支援するシステムを開発します。将来的には、個々の患者の状態を詳しく再現した「デジタルツイン」を作ることで、より個別の患者にあった的確な治療ができるようにすることを目指しています。
  • Arc Instituteという研究所とは、AIを使った生物学研究を加速させるために協力します。

NVIDIAは、これらの取り組みを通して、創薬の迅速化、個別化医療の推進、臨床試験の効率化などを目指しています。

筆者の視点:GoogleのDeepmindも医療分野の研究・開発を進めていますが、この分野は医療機関が大量のデータをすでに保有していることや、例えば創薬の分野では、最適な組み合わせを模索するために膨大なシミュレーションを瞬時に進められるAIとは相性のいい分野といえます。NVIDIAもこの分野を積極的に進めるために技術・ノウハウの提供を始めました。