ヨーロッパの防衛スタートアップHelsingが革新的なAI搭載攻撃ドローン「HX-2」を発表

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2021年にドイツで起業したヨーロッパの防衛技術スタートアップであるHelsingが、AI技術を活用した革新的な攻撃ドローン「HX-2」を発表しました。このドローンは、最大飛行距離100km、最高速度時速220km、重量12kgという基本スペックを持ち、電動推進式のX翼形状を採用しています。

HX-2の最大の特徴は、高度なAIを搭載していることです。これにより、電子戦への耐性と妨害電波への抵抗力を実現し、通信が途絶えた状況でも目標の探知、再識別、攻撃が可能となっています。また、複数機によるスウォーム(群れ)作戦にも対応しており、対戦車、対建造物、多目的など様々な種類の弾頭を搭載可能です。

Helsingは、イギリスでの大規模生産を予定しており、年間数万機規模の生産能力を目指しています。従来のシステムと比較して大幅に低い1機あたりのユニットコストを実現することで、NATO東部国境の防衛強化や侵攻に対する防御シールドとしての運用を目的としています。

HX-2の開発には、ウクライナでの実戦経験が活かされており、現代の防衛ニーズに対応する新しい世代の軍事技術として位置づけられています。特に、電子戦対策能力は現代の戦場環境における重要な優位性となっており、人間による完全な制御と監視を維持しながら、AIによる自律性を提供するという点で注目を集めています。

最近のAIの進展を受けて、AIを搭載した自律的に動作する兵器が続々と登場しています。次の戦争は人間があまり介在しないものになりそうです。米国の半導体輸出規制が強まっているのも、こうした状況を受けてのこと。映画の世界が現実のものになっています。