Amazonは、先日開催された「re:Invent 2024」カンファレンスにおいて、新しい生成AIモデル群「Nova」を発表しました。これによりAmazonも生成AI分野に直接参入することとなりました。
Novaファミリーには、テキスト処理に特化したNova Microから、高度な機能を備えたNova Proまで、様々なモデルが含まれています。また、高品質な画像生成を行うNova Canvasや、動画生成に対応するNova Reelも同時に発表されました。
これらのモデルはAmazon AWS上のBedrockを通じて提供され、200以上の言語をサポートしています。また、競合他社と比較して75%のコスト削減を実現しているとのことです。
特にNova Canvasは、テキストから画像生成、画像編集、画像バリエーション生成、カラーパレットの指定機能など、多彩な機能を備えています。一方、Nova Reelは1280 x 720の解像度で24fpsの動画を最大6秒間生成できます。
Amazonは社内ですでに約1,000のGenAIアプリケーションを運用しており、その経験を活かしてNovaモデルを開発したとのことです。
今までAmazonは独自のAIモデルを持たずに他社のモデルをAWS上で提供してきました。特にAnthropicに対しては多額の出資をすることで、ClaudeモデルをAWSの主要なモデルとして販売促進に活かしてきました。ただ、ClaudeはGoogleのクラウド上でも利用できるため、差別化が難しい状況でした。今回の発表で独自モデルを展開し、AWS上で使える新たな選択肢として提案していくことになります。今後Anthropicとの関係がどのように変化するかも含めて注目です。