病院で働く医師をAIで支援するAbridge AI Inc.という会社が、新たに2億5000万ドル(約372億5000万円)の資金を調達しました。
この資金調達によって、Abridgeの会社としての価値は約25億ドル(約3725億円)にまで高まりました。昨年時点での価値は約2億ドル(約298億円)だったので、1年で10倍以上になったことになります。
今回の資金調達は、テクノロジー分野への投資で有名なElad Gil氏とIVPが中心となって行い、Googleの親会社であるAlphabet Inc.の投資部門CapitalGも参加する予定です。
Abridgeは、医師と患者の会話を録音し、AIを使って自動的に文字起こしをして、医療記録を作成してくれるサービスを提供しています。このサービスは、14の言語に対応し、50以上の医療専門分野で使われる専門用語を理解することができます。AbridgeのAIは、他の競合する医療AIと比べて性能が高いとされていて、医療記録の作成作業のほとんどを自動化し、医師の負担を大幅に減らしてくれます。医師は、Abridgeを使うことで、1ヶ月あたり70時間も時間を節約できるとのこと。
Abridgeは、今回調達した資金を使って、医療に特化したAIモデルの開発を進め、より高性能なサービスを提供できるようにする予定です。また、新しいサービスの開発にも取り組むとのことです。
医療分野でAIを活用するサービスは増えてきており、競争も激しくなっています。Abridgeと似たサービスを提供するSuki AI Inc.も、最近7000万ドル(約104億3000万円)規模の資金調達を行なっています。