AMD、次世代AIプロセッサーで巻き返し NVIDIA・Intelに対抗

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AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)は、2024年10月10日に開催した「Advancing AI 2024」イベントにおいて、AI(人工知能)に特化した新しいプロセッサーラインナップを発表しました。この発表でAMDは、急成長するAIチップ市場でシェア拡大を目指す方針を示しています。

発表された製品の中でも注目を集めたのが、データセンター向けの第5世代EPYCプロセッサーです。最上位モデルのEPYC 9965は、ライバルであるIntelの第5世代Xeonチップを性能面で上回るとされ、価格は14,813ドルに設定されました。また、AIワークロード向けに設計されたInstinct MI325X AIアクセラレーターも発表され、256GBのHBM3Eメモリを搭載し、NVIDIAのH200 AIチップと比較して1.8倍のメモリ容量と1.3倍の帯域幅を提供するとのことです。

さらに、企業向けPCにAI機能を搭載したRyzen AI PRO 300シリーズも登場。ハイエンドモデルのRyzen AI 9 HX PRO 375は、Intelの競合製品と比較して40%優れたAI性能と14%高い生産性を実現するとAMDは主張しています。

これらの新製品により、AMDはNVIDIAとIntelに対する競争力を高め、特にデータセンター市場でのシェア拡大を目指しています。MetaやGoogle、Oracle、Microsoftといった大手テクノロジー企業がAMDのAIソリューションを採用していることも強調されました。

AMDは今後も、2025年にMI350X、2026年にMI400と、毎年新しいAIチップを投入する計画を明らかにしています。NVIDIAの圧倒的な存在感を誇るAIチップ市場において、AMDが巻き返しを図ることができるのか注目が集まります。