東京ベースのSakana AIが科学研究を自動化するAIシステム「The AI Scientist」をリリース

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東京を拠点とするAIスタートアップ、Sakana AIが2024年8月13日、科学研究のプロセス全体を自動化するAIシステム「The AI Scientist」をリリースしました。

The AI Scientistは、研究アイデアの生成から実験、論文の執筆、査読までを一貫して自動化することができます。大規模言語モデル(LLM)を複数組み合わせて構築されており、与えられたテーマに基づいて新しい研究アイデアをブレインストーミングし、その新規性を評価。提案されたアイデアを検証するための実験を設計し、必要なコードを自動生成して実行します。

実験結果は収集・統計処理・視覚化され、LaTeX形式で学術論文が自動執筆されます。関連研究の引用や結果の考察も自動的に行われ、別のLLMが査読者として論文を評価し、フィードバックを提供します。

1本の論文作成にかかるコストはわずか15ドル程度と推定されており、資金や設備の制約を受けずに誰もが研究に参加できる可能性が開かれます。また、人間の研究者が数ヶ月かけて行う作業をAIは非常に短時間で完了でき、研究速度の加速が期待されています。

科学研究に絞ってAIシステムを開発するのは新しい視点で、ニッチな分野ではありますが、大学や企業の研究開発のスピードアップにつながる重要なプロダクトになりうるでしょう。

Sakana AIは、「Attention Is All You Need」の共著者の一人が立ち上げたアメリカでも注目のスタートアップです。日本のみならずシリコンバレーの有名VCからも資金調達を行っていて、同社のリリースするモデルはアメリカでもしばしば話題になります。東京で起業をしてくれているのは嬉しい点で、日本のAIスタートアップに良い刺激を与えてくれることを期待したいと思います。