Microsoftと防衛分野のAI企業Palantirが提携、国家安全保障の高度化を目指す

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データ分析企業のPalantir Technologiesと米MicrosoftがAI分野での提携を発表しました。米国の防衛および情報機関に、高度な分析とAIサービスを提供することを目的としています。

Palantirは2003年にPayPal創業者のピーター・ティールが設立し、2020年に上場を果たしました。米軍や国防総省、FBI、CIAなどを顧客とし、ビッグデータ解析を得意とする防衛関連企業として知られています。同社は以前からAI技術の活用に積極的でしたが、今回Microsoftと手を組むことで、さらに高度なサービス提供を目指します。

提携ではPalantirの主力製品である「Foundry」「Gotham」「Apollo」「AIP」などがMicrosoftのクラウドプラットフォーム「Azure Government」上で展開されます。機密性の高い防衛・情報分野でのAI活用を安全かつ責任を持って推進するのが狙いです。

具体的には、Azureの高性能コンピューティングや「GPT-4」などの大規模言語モデルと、Palantirのデータ統合・オントロジー機能を組み合わせ、物流や契約、優先順位付け、アクションプランニングなどの業務にAIを活用。意思決定の迅速化と効率化を図ります。

Palantir CTOのShyam Sankar氏は「この提携が防衛・情報コミュニティに大きな変化をもたらす」と述べ、AIとクラウド技術の導入加速に強い意欲を示しました。国家安全保障の高度化に向け、両社の強みを活かした取り組みが期待されています。