Perplexityは、AI搭載の検索エンジン「Pro Search」の大幅なアップグレードを発表しました。今回のアップグレードは、単なる検索機能の改善だけでなく、複雑な課題に対する人間の思考プロセスを模倣し、補完する高度な処理を目指しています。
今回の改良の目玉は「複数ステップでの推論」能力です。この機能により、複雑な問題を小さなステップに分けて段階的に処理することができるようになりました。例えば、旅行の日程を立てるタスクや市場調査など、多くの情報が必要なタスクでも、AIが効率的に情報を収集・整理し、包括的な解決策を提示できます。
また、高度な数学およびプログラミング機能も強化されました。Wolfram Research社の「Wolfram|Alphaエンジン」と統合することで、複雑な数学的問題を高精度かつ高速で解決できるようになりました。さらに、コード実行機能も強化され、データ分析やデバッグ、コンテンツ生成がより迅速かつ強力に行えるようになりました。これらの機能は、研究者、エンジニア、データサイエンティストなどの専門家にとって大きな価値を提供します。
Pro SearchとQuick Searchの違いも明確化されています。Quick Searchは信頼できるソースに基づいた迅速かつ正確な回答を提供しますが、Pro Searchはインターネット全体を徹底的に検索し、専門家が調査したかのような包括的なレポートと分析を提供します。ユーザーは目的に応じて使い分けることができますが、現状のインターフェースではその違いがわかりにくいかもしれません。
新しいPro Search機能は、無料ユーザーは4時間ごとに5回まで利用可能で、Perplexity Proのサブスクライバーはほぼ無制限に利用できます。
しかし、Perplexityは最近、データの使用に関する倫理的な懸念が指摘されています。スクレイピングによる盗用の可能性に対する批判を受けており、今後は透明性と倫理的なデータ使用を明確にし、信頼を回復することが求められています。